英語が上達するには乳幼児から英語学習?早期教育のポイント

これからの社会を生き抜く子ども達には、AIに仕事が奪われないスキルが必要だと言われています。そして、同様にグローバル化がさらに進んでいく中で、世界の国々の人と渡り歩ける語学力もまた必須となるのは目に見えています。

一番身近な外国語である英語は小学校でも必修科目になり、苦手意識を持たないためにも幼少期の習い事として英語学習を早期教育に選択するご家庭が増えています。今回は、英語学習を早期教育として取り入れるメリット・デメリットについて考えていきたいと思います。


オススメポイント、メリット

親自身が英語が苦手だった場合、「子どもに同じ思いをさせたくない」と考えるのは自然なことです。また語学力を利用して仕事に邁進される親御さんであれば、「ぜひ我が子にも」と考えるのもまた自然なことです。それではここで、英語学習の早期教育のオススメポイント、メリットを挙げてみます。


脳が急成長する乳幼児期

乳幼児期の特に0~3歳の時期に、脳の神経伝達をつかさどるシナプスが爆発的に繋がっていき、大人のシナプス数を100%として約80%が完成すると考えられています。「三つ子の魂百まで」ということわざは、科学的にもあながち的外れではないのです。

この時期にさまざまな刺激や教育的な価値を与えてあげたいと願うのが親心です。英語学習に関しても、この脳が大きく成長する時期に英語を吸収させてやり、わが子の将来が少しでも明るくなるようにと願って、英語教室のベビークラスやインターナショナルスクールの英語教室を選ぶ親御さんもおられることでしょう。


聴覚からネイティブの発音を聞き分けられる臨界期

人間がある能力を習得するには、それぞれ適した時期があり、その時期を逃すと努力しても努力のわりには実らないと考えられています。ある能力を習得するのに適した時期を、臨界期(敏感期)と言います。臨界期を過ぎても学習する事は可能ですし無駄ではないのですが、限界があるのです。

聴覚に関しては、まさに歌やリズム遊びに慣れ親しむ時期でもある1~5歳頃と考えられています。この時期に聞いた音はその音をそのまま覚えられるので、ネイティブ英語をネイティブのままに聞き分け、さらにはネイティブに英語を発音していける可能性をも秘めているのです。


楽しく遊びの中で学ぶことができる

幼少期の子どもの多くは音やリズムに慣れ親しみ、聞こえてくる音に身を委ねて身体を動かして楽しむのが好きです。お勉強として教え込み詰め込むのではなく、遊びの一環として英語を学ぶのであれば、苦手意識を持ちにくい点が幼少期に英語学習を始める大きなメリットです。

普段の日本語の手遊び歌の中に、英語の耳馴染みの良い歌があれば、同じように楽しめてしまいます。楽しさの中で自然に学んでいけるので、サポートする親としても楽ができる点は最大のメリットかもしれません。


小学生以降の海外生活は語学力が残る

例えばご両親のどちらかが海外駐在員に選ばれた場合、子どもが小学生以降であれば家族みんなで海外赴任することがオススメです。家族間のコミュニケーションが取れて、家族仲が維持できるだけでなく、小学生以降の子どもが習得した外国語は日本に帰国した後も定着し続けやすいことが知られています。


注意点、デメリット

幼いうちに楽しく遊びの中で、英語を自然に学んでいくならば、英語耳が発達して発音もよりネイティブに近付けて良いこと尽くしのようにも感じます。しかし実際には英語学習を早期に教育するにあたり注意すべきことがいくつかあります。


幼すぎる海外生活では語学は身につかない

小学生以降の海外生活であれば帰国後も外国語が定着し続けるのですが、就学前の子どもの場合は違います。海外赴任中は外国語を理解してお友達とのコミュニケーションも円滑に取れ、ネイティブのように発音できていた子どもでも、就学前に帰国してしまった場合は実際に英語学習が始まる頃になると完全に忘れてしまっているのです。

これは同じ両親から生まれた兄弟姉妹間でも、就学前か小学生以降かで外国語の習得に差が見られることがわかっています。海外駐在の機会に子どもにも語学力をつけさせたいと考えた場合には、可能な限り小学生になってからの駐在となるように調整されることをオススメします。


母語である日本語が遅れる可能性

日本語がまだ出ていない乳幼児期に母語以外の外国語を吸収させようとするのは注意が必要です。例えば今後、家の中では英語でのみ生活するというのであれば別ですが、基本的なコミュニケーションを取る言語である母語が確立する前に外国語も頭に入れてしまうと単純に混乱が生じます。
言葉を発する時期は、溜まっていたものが一気に溢れてくるというような表現をしますが、日本語と英語を同時にことばを出させようとするのは無理があるのです。

事実、英才教育として英語学習の早期教育をしていたお友達で、3歳近くまたは過ぎても発語がないためにことばの療育に通うことにしたご家庭のお話をよく伺います。乳幼児期に英語学習を開始するなら、せめて日本語として三語文以上、大人との会話がおおよそ成立しているレベルに達するまでは学習の開始を待つことを強くオススメします。


早期教育を受ける前に乳幼児期に必要なこと

早期教育はお勉強系に限らず、運動系も含めて盛況ですが、乳幼児期に最も大切なことは信頼できる大人との愛着関係を築くことです。親または親のように安心できる大人との関わりの中で、心の土台を作り上げる愛着形成こそが最優先されるべき時期です。

習い事をさせて教育費をかけることで、子どもを育てている気分を味わえるのですが、直接的な関わり合いをないがしろにしてはいけません。習い事をして親子の時間が削られる分、より一層家庭の中で子どもと密に向き合う時間を持てるのであれば大丈夫です。向き合う時間が削られるだけの早期教育は、考え直したほうが良いと言えます。


英語よりも大切なこと

通訳業の方によると、「英語を綺麗な発音で話せるかどうかよりも、英語を使って話したい事柄があるかどうか」が大切だそうです。

情熱を持って伝えたい何かがあれば、多少発音が下手でも英語での会話はできるけれど、そもそも伝えたい何かを持ち合わせていない人が綺麗な発音を習得していても、世界の国々の人と会話はできない。


乳幼児は、子どもの「これが好き!」をたくさん増やして自主性を育んであげることが将来の会話のタネとなり、コミュニケーション能力に繋がります。子どもの好きなもの、集中して遊べるものを一緒に見つけていくことが、将来の語学を駆使するパワーの源となるのです。


まとめ

いかがでしたでしょうか。乳幼児期に早期教育として英語学習を取り入れるのは時期尚早と言えます。ただし、母語である日本語をすらすら話せるようになっている場合で、子ども本人が英語に興味関心を示していたり、親子のスキンシップとなり、愛着形成にもなるようなリラックスする時間として取り入れられたりする場合には、早くから英語に慣れ親しむのも問題はないでしょう。

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