子供を叱るのは悪いこと?正しい叱り方と叱った後の対処法


子どもはなるべく叱らず褒めて育てる。少し前からこの考えが一般的になってきましたね。「子供を叱る」=「悪いこと」のような気がして、子供に怒っては自己嫌悪に陥るお母さんたちも多いのではないのでしょうか。

しかし子供を叱るということは必ずしもマイナスの影響があるとは限りません。むしろ正しい叱り方であれば、子供にとってプラスになることも少なくありません。どのようなことに気を付ければ子供が傷つかずに正しい方向へ導くことができるのでしょうか。具体例を挙げながらいくつかの注意点をご紹介していきます。

そもそも叱るのは悪いことなの?

叱ることが必ずしも悪いとは限りません。そもそも「叱らない子育て」が浸透してきたのは比較的新しい世代ですよね。子供の頃は、外で男の子がゲンコツされるなんてよくある光景でした。

具体的な例を挙げるとアニメのクレヨンしんちゃんは昔から放送されていますが、母親の「みさえ」は「しんのすけ」に対してなかなか感情的に怒っていますし、頭を拳でぐりぐりとするシーンさえあります。ドラえもんでも、ジャイアンのお母さんはものすごく迫力があり怖いですよね。

近年、メディアで目にする教育評論家は叱るということに対してネガティブな姿勢の方が多い印象ですが、一方で全く叱らないで育った子は、将来社会に出た時に心が折れやすく、仕事が長続きしないという意見もあります。

私は消防士です。15年程前、私が入ったばかりの頃は、先輩からの厳しい指導は当たり前。最初の数年間は精神的にも肉体的にも、新米消防士にとっては相当な試練の時間でした。それでもどうにか必死に頑張って仕事を続けて、少しずつ学んで一人前になることができました。

しかし、今入ってくる若い世代の隊員たちは違います。少し強い指導をされるとすぐにパワハラを訴え、嫌なことが続けば仕事を休み、最終的には退職届けを出してしまいます。

家庭でも学校でもあまり叱られずに育つと、社会に出た時、ハードな現実に耐え切れず逃げ出してしまうのかもしれません。

これは少し極端な例でしたが、確かに一理あるような気もします。あまりにも周りから叱られた経験がないと、大人になってからも少し怒られただけで傷ついてしまったり、立ち直れなくなってしまう可能性が高いというのは容易に想像できます。

もし我が子が将来社会に出たときに、鋼の精神をもちたくましく生きていける人間であってほしいと望むのであれば、時には厳しく叱り、心を鍛えることも必要かもしれません。しかし小さいうちの叱り方は、一歩間違えると自尊心を傷つけ子供の成長の芽を紡いでしまう可能性があります。必要に応じて適切な対応をするにはどうしたらいいのでしょうか。叱るときのいくつかのポイントと、叱りすぎてしまったときの対処法を詳しく見ていきましょう。

正しい叱り方って?どうしたら効果があるの?

まず状況や気持ちを聞いてみる

(例)子供が食事中にふざけながら食べていて、お味噌汁をこぼしてしまいました!

親に余裕がないときは、つい「何やってるの!」「遊びながら食べてるからでしょう!」などと責める言葉を浴びせてしまうこともあるかと思いますが、そんなときはまず「火傷しなかった?」「服が濡れてしまったね」などと子供の気持ちや状態に目を向けてみます。

そのあとで「今はどんなふうに食べていたのかな」「次からはどういう風に食べたらこぼさずにすむかな?」などと聞いて優しく誘導し、子供自身に反省させることができるでしょう。

悪い行為のみを注意する

(例)子供が母親の財布を取り出して、紙幣をびりびりと破いて楽しそうに遊んでいます!
お母さんは慌てて「だめでしょう!なんてことするの!!」と怒ってしまうかもしれません。


子供は悪気がなくても、遊びでやってはいけないことはありますよね。しかし「こんなことする子なんてもう知らない!」と子供を否定してしまうと、子供は悪いことをしたという事実もよく理解できずに、自分は悪い子なんだ、お母さんは自分のことが嫌いなんだ、と感じてしまいます。

悪いことをしたときは、それが「やってはいけない行為」なんだということをしっかり伝え、子供本人を否定しないようにします。この場合であれば、「お金はとっても大切なものなんだよ。お金がなくなってしまったら、ご飯やおもちゃも買えないの。だから、遊んでは駄目よね。」と言い聞かせてみましょう。そうすれば子供の自尊心を傷つけずに、悪いことをしたということを伝えられるでしょう。

叱るときは、静かに簡潔に伝える

(例)外でボール遊びをしているときに、車の通りの多い道路に飛び出してしまった!
命に関わること、人を傷つけるようなことをしたときには本気で叱る必要があります。真剣な顔で、子供の傍に行ってしっかりと何が伝えます。

子供が道路に飛び出した時、離れた場所から「危ないでしょー!だめじゃない!」と叫んでもあまり効果はありません。子供に駆け寄り、「道路に飛び出したら車にひかれて大けがしてしまうかもしれないのよ。だから絶対に飛び出してはダメなの。」とはっきりと、なぜそれがやってはいけない行為なのか伝えた上で、きっぱりと叱りましょう。

この時注意するのは、だらだらと愚痴っぽいお説教をしないことです。子どもも飽きてしまいますし、ずるずると負の雰囲気を引きずることになります。短くしっかりと叱ったら、それで終わりにすることが大切です。

怒りすぎてしまった・・・どうしたら気持ちをうまく切り替えられる?


親もイライラ、子供もぐずぐず、両者とも気持ちが落ち着かないときは本当に苦しいですよね。そんなときは、形からでもいいので、状況を変えてみましょう。

おやつを食べる

美味しいものを食べると誰でも少なからず幸せを感じます。泣くたびに食べ物でつる、というのは感心できませんが、悪い行為に対してしっかりメッセージを伝えられたのであれば、「じゃあもう終わり!おやつでも食べようか」と提案するのは決して悪いことではありません。イライラがとまらないお母さんも、すこしコーヒーブレイクの時間ができれば気持ちも落ち着くかもしれません。

子どもの好きな絵本を読んだり、遊びに誘う

子どものお気に入りの絵本を持ってきてよんだり、好きな遊びをしてみたりして、楽しい気分へ誘導してみましょう。

ぎゅっと抱きしめる


スキンシップは子供を落ち着かせるのに一番有効かもしれせん。お互いの感情がおさまらず抱きしめるのが難しい場合は、頭をなでたり、手を握ったりするだけでも効果はあるはずです。肌が触れ合うことで、子供は安心し、自分は愛されているのだと認識することができます。

最後に

母親も人間です。調子がいい日もあれば悪い日だってありますよね。つい感情のコントロールができずにきつい言葉を使ってしまったり、八つ当たりしてしまうこともあるでしょう。

そんなときは素直に「怒りすぎちゃってごめんね」と子供に謝ればいいのです。大人も完璧ではないとうことを子供に理解してもらう機会であります。

何より大切なのは子供のことを想い本気で向き合う姿勢です。本気で子供に向き合っていれば、子供は少なからずその想いを感じることでしょう。一番良くないのは、褒めも叱りもしないことです。いい親でいようと理想を追うことも素晴らしいですが、うまくいかなかったときは潔く反省し、そんなときもあると受け入れましょう。その子に合ったベストな叱り方を工夫して、明るくポジティブに子育てをしましょうね!

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